企画の難しさ

高校の頃、クラスの仲間と内輪ゲームを作ろうとした。まあ、結局は流れてしまったのだが。しかし、かなりのところまで行った。
私がやったのは、企画・ゲームシステム設計・プロットだった。ストーリーもシステム設計も出来たのだが、それを実際にゲームに起こすところで躓いた。私とプログラマとの間で食い違いが起こったのが一番の理由だった。「ここがどうなってるのかよくわからない」というプログラマからの質問がしょっちゅうあって「そのあたりは適当に任せる」という答えがちょっちゅうだった。「とりあえず絵がないところは○とか□とかで置き換えといて」等と絵が完成するまでの策を乱発していた。で、最終的にプログラマから「何を作っていいのかわからない」ということで結局なにも出来なかったのだ。私も一体なにがわからないのかがわからなかった。
で、現在自分がプログラムを書く側になってみて、当時彼が困惑していた理由がわかった気がします。実際に実装に移る場合、ほんのちょっとでも不明瞭な部分があると実装が不可能となる。敵の表示位置の座標だろうと、HP表示のフォントだろうと、キャラクターの動く速度、夜背景の合成のRGB、画面切り替え時のWait時間、ダメージの具体的計算方法、レベルが上がったときの各パラメータの上がる量、等等・・・ほんのちょっとでも欠けると完成しないんですよね。そのあたりを非常に甘く見ていたんですね、当時の私は。
もう一つ、決定的というわけではなかったのだが当時衝撃的なことが一つあった。プロットを完成させて書類にまとめてシナリオ担当に渡した。で、後日、完成したシナリオを読んで愕然とした。私が想定していたのと随分と違ったのだ。「ここはこういう設定でここはこういうつもりで、だからこういうプロットにしたんだけど・・」と、いろいろ説明したら、返ってきた答えは非常にシンプル。「だったら最初からプロットに書いとけよ。」当時の私は十分すぎるくらい説明を書いたつもりだった。しかし、言われてみれば確かに書いていなかったのだ。想定とシナリオの食い違いの量はすなわち私の説明不足の量だったのだ。
その後、いろいろと企画が流れた。自分で起こした企画もあれば他の人が起こした企画に参加することもあった。その度にどういう企画が流れるのかがわかってきたつもりである。今回のSRS企画は私にとって初の完成企画になりそうだ。過去の経験が生かされていたらいいなぁ〜と思いながら、追い込みに励んでいる毎日です。