J・J・サクライ

物理に手を出してしまった人なら誰でも知っている名著ですね。私はこれを読む前によくある量子力学の入門書を3冊ほど読み干しましたがそれでも殆ど理解できませんでした。なつかしき学部時代・・・。最初からこれで量子力学を勉強したら発狂することうけあい。しなかったら将来有望すぎですね。シュレディンガー方程式が出てくるのに約100ページ。出てきた直後にダイソン級数が出てくるという吹っ飛びっぷり。角運動量だけで135ページを誇るマニアックぶり。いや、すごいわ。
で、最近、群論やら対象性やら多重極分解やらf電子やらと角運動量に意味深げな分野をかじりだしてまた読んでみようかなと再び開いてみました。
いや、すげーなぁー。
摂動計算やらいろいろ計算をゴリゴリやってきた今、やっとこの本のすごさがわかった気がします。物性でなく素核やってる人間ならもっと感動できるかもしれません(私は物性です)。まあ、物性に役立つ内容はあまりないですけどね。しかし元々基礎理論スキーな私にはたまらん内容ですよ。
というわけで年明けにでもまた読み干そうと思ったり。いや、思っているだけで実行するとは限らないけど。