揺らぎと熱容量。

どうやら比例関係にあるらしい。
C=\frac{1}{k_bT^2}( \{E^2\} - \{E\}^2)
えっと、相変わらずとか書けないから{E}とか描いてますが温度平均という意味です。
確かに直感的にもこんな感じになりそうな気もしますね。温度微分の大きさが大きいということはつまり、温度変化に敏感なのだからそうなると温度揺らぎも大きそうな気は確かにする。しかし、もっと一般的にはなにかの物理量の変化量は熱揺らぎと深い関係にあるらしい。変化量は別に温度とは限らないのである。例えば磁化率は磁化の磁場微分だが、これもなぜか磁気揺らぎでもとまってしまう。このあたりはちょっと直感的にはわかりにくい。
しかし、これ、何かの役に立つのだろうか?実はシミュレーションで熱容量を求めるのに便利である。熱容量自体の定義はエネルギー(自由エネルギー)の温度微分なのだが、シミュレーションでエネルギーは簡単に求まるが温度微分となると直接は求まらない。出てきたDATAをグラフ化して数値的に微分するしかないが、この方法はグラフが急激な部分には非常に精度がわるい。実際問題としてグラフが急な部分が重要になることが多いのでこれは非常にこまったちゃんなのだ。さてどうしたらいいかというと上記の式を利用するわけである。温度微分の量は簡単には求まらないかもしれないが、揺らぎに関しては直接求まるのだ。のでそれを温度で割ればもとまっちゃうのだ。同様に、磁化率を求めたい場合、簡単に求まる磁気揺らぎを利用するのだ。
ところで、熱容量がそんなに重要なのか?という発想も当然ありそうだが、実は熱容量自体はあまり重要になることはあまりなく、そのグラフが描くピークの位置が重要だったりします。というのも、物質が温度相転移を起こす場合、熱容量で異常が見られます(ショットキー比熱とか)。ので、そこから相転移温度が見積もれるわけなんですヨ。同様にして磁化率のピークを見ることによって磁気相転移点がわかるわけですね。

・・・といった内容のシミュレーションを実際にやってみるレポート課題を出したわけだが果たしてやってきてくれるだろうか?物理の授業じゃなくて情報理学の授業だからなぁ・・・。
〆切は来月第1週。どきどき。