やっぱり物理やりたいかも

今年のノーベル物理学賞の内容は巨大磁気抵抗効果らしいですね。ニュースをみて第一に思ったのが「物性の分野でも物理学賞が取れるんだな」と。実際、今までのを見ていると物性は化学に分類されている傾向がある気がしたので。
ちなみにこの巨大磁気抵抗効果ですが内容は至って単純です。以下、Wikipediaより引用

巨大磁気抵抗効果(GMR:Giant Magneto Resistive effect、またはCMR:Colossal Magneto-Resistance effect)とは、磁気抵抗効果の特殊事例である。

普通の金属の磁気抵抗効果(物質の電気抵抗率が磁場により変化する現象)は数%だが、1nm程度の強磁性薄膜(F層)と非強磁性薄膜(NF層)を重ねた多層膜には数十%以上の磁気抵抗比を示すものがある。このような現象を巨大磁気抵抗効果と呼ぶ。

1987年にドイツのペーター・グリューンベルク,フランスのアルベルト・フェールトらによって発見された。 巨大磁気抵抗効果は、多層膜の磁気構造が外部磁場によって変化するために生じる。 磁気多層膜以外においても、ペロブスカイト型マンガン酸化物においても見られる。

巨大磁気抵抗効果を応用した磁気ヘッドの登場によって、HDDの容量が飛躍的に増大した。

グリューンベルクとフェールトはこの発見によって、2007年のノーベル物理学賞を受賞している。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%A8%E5%A4%A7%E7%A3%81%E6%B0%97%E6%8A%B5%E6%8A%97%E5%8A%B9%E6%9E%9C


えっとちなみにこの記事で出ている「ペロブスカイト型マンガン酸化物」ですが私の大学の頃の研究対象でした(^^; そんなわけで巨大磁気抵抗についても知っていて懐かしかったのでちょい日記に書き記しちゃったという(ぉ。
結局自分で計算はしませんでしたがマンガン酸化物の巨大磁気抵抗の計算は実は非常に複雑です。ていうかかなりマニアックな内容で世界中でもあまり計算をやっている人は少ないらしい。何がマニアックかというと計算モデルに「軌道」を組み入れなければ出てこない。んでうちの研究室はその軌道が専門だったりする。
なんで軌道がマニアックかというと、殆どの物理現象は軌道の形まで考慮に入れなくとも説明できてしまうから。なので物理学者でも軌道に関する計算をやったことがない人は数多くいるらしいとか。



まあ何にしてもちょっと物理が懐かしく刺激されてしまった今日この頃でした。