パリティ:アリスの量子力学

相変わらず某人形遣いを先に思い浮かべてしまう私はきっと重症なんでしょうね。尤も、ぐ〜ぐる様は某○○ゲーメーカーを真っ先に思い浮かべてしまうようですけど。
今回は、フーリエ変換不確定性原理のお話から入って波動方程式までいき、最後に演算子固有値・固有関数の話が出てきます。定性的に最も躓きやすい場所じゃないでしょうか?定量的にも高校生にはかなりハードな気もします。少なくとも固有値とかは線形代数の基礎をしらないと全くわからないはず。
不確定性原理とは、例えば、「位置と運動量を同時に観測できない」という奴。大抵の人はまず「うそくせー!!」と思うんですよね。私も思いました(ぉ そもそも生粋に理系の勉強してきた人間にとって「観測」という言葉がなんだか人間くさくて嫌なわけで。人間がいようといまいと物理法則はなりたつのだから観測というのが物理に影響を及ぼすというのが納得できないというわけなんですね。
不確定原理は別に位置と運動量に限ったことじゃないんですけどなぜかいつも例として出されるんですよね。理由としては定量的な証明が一番簡単だからだと思うんです。実際、今回の「アリスの量子力学」の記事においてもこの例が使われ、フーリエ変換によって不確定性原理を証明(?)しています。しかしこの例だと定性的に非常に判りにくいですよね。そもそも位置と運動量の同時観測ってなによ?てことになるわけなんですよね。
定性的に一番判りやすいのはスピンの2方向だと思うんですよ。これは「シュテルン・ゲルラッハの実験」と呼ばれる一番最初に不確定性原理を実験的に観測した現象なんですね。実際の実験なので実験内容さえ判れば不確定性原理が成り立っていることはすぐにわかります。ただしこの例は逆に定量的には少々判りづらいです。そもそもスピンを定量的に扱うのは量子力学を勉強する上での高いハードルの一つですから。
ちなみに最後の方に少しだけ出てくる演算子の話を完全に理解すれば不確定性原理定量的にかなりスッキリします。このあたりも連載を通じて記載されるんでしょうかね?